Warrego Way, Queensland © Tourism and Events Queensland/Sean Scott
オーストラリアで星空観察できる最高の場所
世界で最も美しい天の川銀河の景色は、オーストラリアの夜空を飾る驚異のひとつにすぎません。
原文:ウテ・ジュンカー
この煌びやかな星空をぜひご覧ください。オーストラリアのアウトバックは、地球上で最も暗い空を守っているだけではありません。ここ南半球では、他の場所で見ることのできない天体ショーが堪能できます。たとえば、南極オーロラ(サザンライト)の魅惑的な光の祭典や、他の場所からは肉眼で見えないケンタウルス座アルファ星やマゼラン星雲などの銀河です。北斗七星(南半球でいつも見えるのは南十字星ですね)のようなおなじみの星座も上下さかさまに見えるなど、新しい視点から鑑賞することができます。
またオーストラリアでは天の川銀河の中心に向けて観察できるため、地球上で最も美しい景色を楽しめます。流星群、ダストレーン、星雲はもちろんのこと、北半球で見られるよりも100倍多くの星が夜空に輝いています。さあ、この絶世の景色を体験しに出かけましょう。
アリス・スプリングスの郊外で天の川銀河をサーフする
場所:オーストラリアのレッドセンター(Red Centre)にあるアリス・スプリングス(Alice Springs)から徒歩で15分。
天の川銀河には数十億の星が含まれており、中央オーストラリアの砂漠から夜空を見上げると、これらの星々すべてがあなたを目がけて落ちてくるような錯覚にとらわれるでしょう。アース・サンクチュアリの天体ツアーでは、惑星や星座だけでなく、暗黒星雲や、ガスや塵が蓄積し自らの重力で収縮するとそこから新しい星が生まれることなど、あまり知られていない現象についても説明します。
体験する:アース・サンクチュアリ(Earth Sanctuary)で経験豊富なガイド、レーザーポインター、望遠鏡の助けを借りて南の夜空を探索しましょう。
タスマニア州で南極オーロラに魅了されましょう。
ここでちょっとアドバイス
サインアップすると、 気象局から南極オーロラに関する速報を受け取ることができます。
場所:タスマニア州の複数の場所。
北半球で見られる北極オーロラに対してサザンライトとも呼ばれる南極オーロラは、緑、青、紫、赤の光のゆらめきで夜空を幻想的に彩ります。光のショーはタスマニア州で一年中見られますが、最も美しいのは冬です。ホバート(Hobart)で最も高い山、クナニー/ ウェリントン山(kunanyi/Mount Wellington)からは、近くのより簡単にアクセスできるネルソン山(Mount Nelson)と同様に、南極オーロラの壮麗な眺めを楽しむことができます。
体験する:さらに南に行くほど、絶景を見るチャンスが高まります。満月や光害を避け、カメラのシャッタースピードを5~15秒に設定してください。
星の下で眠りましょう
場所:オーストラリア各地の様々な場所。
満天の星空の下で眠りに落ちたいですか?オーストラリアでは、夜空の素晴らしさを満喫できるグランピングやオフグリッド体験をどこでも味わえます。テントから一歩外に出るだけで、絢爛たる星々が夜空にいっぱいに広がる壮大な眺めを目にすることができます。各ロケーションは個性的で、先住民アボリジニのツアー、素晴らしい野生動物観察、美しいブッシュ環境、思い出に残るアウトバック体験など、星空の他にも様々な体験を提供しています。
体験する:ノーザンテリトリーのワイルドマン・ウィルダネス・ロッジ(Wildman Wilderness Lodge)、クイーンズランド州のナイトフォール・キャンプ(Nightfall camp)とニュー・サウス・ウェールズ州のペーパーバーク・キャンプ(Paperbark Camp)、南オーストラリア州、フリンダース山脈(Flinders Ranges)のウィルピナ・パウンド・リゾートのイカラ・サファリ・キャンプ(Ikara Safari Camp)で日常生活のすべてを忘れましょう。
パース天文台でお月見をする
場所: パース(Perth)から東へ35kmのビックリー(Bickley)。
オーストラリアの大都市には一般公開されている天文台があるので、都市から遠くに行く必要はありません。西オーストラリア州の州都には、120年以上前に開設されたパース天文台があります。ツアーガイドが、最新および旧式の望遠鏡の両方を使って、球状星団、星団、星雲、銀河などを見せてくれます。その他の都市にある天文台には 、王立植物園(Royal Botanic Gardens)の敷地内にある メルボルン天文台(Melbourne Observatory)、象徴的なシドニー・ハーバー・ブリッジの隣にある シドニー天文台(Sydney Observatory)などがあります。
体験する:パース天文台(Perth Observatory)では、月面の詳細を探索できる「月明かりの夜」を含む様々なナイトスカイツアーを提供しています。
クイーンズランド州のアウトバックで先住民族の天文学について学ぶ
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オーストラリアの夜空を8Dで体感
場所:ブリスベンからチャールビル(Charleville)のアウトバック・クイーンズランド(Outback Queensland)までは西へ車で8時間、または2時間半のフライトです。
空に姿を現す巨大なエミューのように、平凡な光景のなかに何かが隠れていることがあります。見たことがないですか?チャールビルのアウトバック・クイーンズランド(Charleville Outback Queensland)のコスモセンター (Cosmo Centre)のガイドが、ユニバーサル・ドリーミング・ツアー(Universal Dreaming tour)で、このエミューの他にも、先住民伝承によると夜空に住んでいるという人物や動物を紹介します 。私たちが親しんでいる星々の物語と同様に、星と星の間を結んで姿を現すものもあれば、星の間の暗い空間に描かれているものもあります。炉を囲んで無料のマシュマロを焼きながら、古代の物語を聞いて楽しみましょう。
体験する:コスモス・センターのツアーは、毎年4月から9月まで催行されています。
キャンベラで小さな一歩を踏み出す
場所:キャンベラから南西に車で45分 。
オーストラリアは、NASAのディープスペースネットワークにおいて重要な役割を果たしています。実際、オーストラリアの望遠鏡は、1969年の月面着陸から鮮明な画像を受け取った最初のものでした。キャンベラ宇宙センター(Canberra Space Centre)は、南半球で最大のアンテナ施設です。ここでは、太陽系全体の最新画像をチェックし、宇宙飛行士が国際宇宙ステーションで何を食べているかを学び、38億年前の月の岩を見ることができます。
体験する:キャンベラ宇宙センターへの入場料は無料です。施設にはカフェ、ピクニックグラウンド、遊び場があり、子ども連れの家族が一日を過ごすのに最適の場所です。
星空の下で食事を楽しみませんか?
場所: カカドゥ国立公園(Kakadu National Park)、ウルル(Uluru)とキングス・キャニオン(Kings Canyon)。
キャンドルライトが美しいディナーもロマンチックですが、アウトバックで最も趣のある場所の一つで楽しむ星空付きのディナーにはかないません。クロコダイルのシーザーサラダからプレスワラビーの発酵クワンダン添えまで、現地の食材をふんだんに使った会席ディナーを体験してください。その後は、先住民アボリジニの物語に耳を傾け、星々が輝く夜空を見上げながらその謎をひも解きましょう。
体験する: カカドゥのディナー・アンダー・ザ・ミルキーウェイ(Dinner Under the Milky Way)、ウルルのサウンド・オブ・サイレンス(Sounds of Silence)またはタリ・ウィル(Tali Wiru)、キングス・キャニオンのアンダー・ア・デザートムーン(Under a Desert Moon)からお選びください。
ニュー・サウス・ウェールズ州でダーク・スカイ・パークを体験する
場所:ワランバングル国立公園(Warrumbungle National Park)、シドニーから北東へ車で6時間。
ワランバングル国立公園が南半球初のダーク・スカイ・パークとして認定されたのは、なぜでしょうか?高い標高と低い湿度、そして大都市から離れていることは、星空鑑賞に絶好の場所であることを意味します。国立公園の端にあるスライディング・スプリング天文台には、オーストラリア最大の光学望遠鏡があります。
体験する:サイディング・スプリング天文台(Sliding Springs Observatory)、ミルロイ天文台(Milroy Observatory)、ワランバングル天文台(Warrumbungle Observatory)は天体鑑賞セッションを提供しています。スカイウォッチ天文台(Skywatch Observatory)では眠ることもできます。