ブルー・マウンテンズで過ごす3日間
シドニーの玄関口の丘に登り、息をのむような美しい風景や歴史ある町、美味しい食事を楽しみましょう。
原文:ジョージア・リカード、マーク・レウェリン
カトゥーンバ(Katoomba)でアール・デコ調のショップや文化を見て、世界遺産のブルー・マウンテンズ国立公園(Blue Mountains National Park)の自然の美しさに驚き、そしてカンガルーたちの間を馬に乗って散歩しましょう。最終日には、冷涼性気候の植物園や果樹園を散策しましょう。
見どころ
- 世界遺産のスリー・シスターズの雄大な奇岩を眺める
- 雨林や冷涼性気候の植物園を歩く
- 美味しい地産の食材を味わう
基本データ
- 日数:3日間
- 距離:285km
- 移動手段:車
- 最寄りの主要都市:シドニー
- 料金:$$$
1日目:シドニーからルーラ経由でカトゥーンバへ
午前
シドニーの市街地か空港でレンタカーを借りて、西へ向かいます。45分走って、ドゥーンサイド(Doonside)のフェザーデール・ワイルドライフパーク(Featherdale Wildlife Park)に到着します。この体験型のワイルドライフ・パークでは、コアラに触ることやカンガルーに手から餌をあげることができます。動物たちとの触れ合いを楽しんだら、ブルー・マウンテンズ(Blue Mountains)のカトゥーンバの町に向かいましょう。カトゥーンバは華やかなアール・デコ調の建築や風変わりなショッピングサイトで知られています。町のメイン通りのカトゥーンバ・ストリート(Katoomba Street)に並ぶ、アンティークショップやヴィンテージ物を取り扱う大型店、様々な物が集まるチャリティショップ(チャリティのための中古品を扱う店)、奇抜なリサイクルショップなどをのぞいてみましょう。ミスター・ピックウィック・ファイン・オールド・ブックス(Mr Pickwick's Fine Old Books)やピーチツリー・アンティーク(Peachtree Antiques)などのショップで、初版本や超高級なヴィンテージ服、一点物の日用雑貨などを探してみてください。ここから5分ほど車で走って、住宅街のルーラ(Leura)に行くと、さらにショッピングが楽しめます(キャンディ・ストア(The Candy Store)はお見逃しなく)。メイン通りにはインスタ映えしそうな素敵なカフェがたくさん。ルーラ・ガレージ(Leura Garage)ではタパススタイルのランチを楽しみましょう。チーズボードがおすすめです。カトゥーンバに戻る途中で、ブルー・マウンテンズ・チョコレート・カンパニー(Blue Mountains Chocolate Company)にぜひ立ち寄りましょう。なめらかなクーベルチュールチョコレート(チョコレートソース)で、お好きなホットドリンクを作ってみてください。
午後
崖の縁に位置するカトゥーンバからは、ゴツゴツとした奇岩が形作るスリー・シスターズ(Three Sisters)の、息をのむような素晴らしい眺めが望めます。カトゥーンバの町の中心から車で(あるいは徒歩でも)エコー・ポイント(Echo Point)展望台に行き、スリー・シスターズとその下に広がる風景を眺めましょう。世界遺産の雨林と圧巻の絶壁が、地平線の上に延びています。(地元の人のおすすめ:日が落ちてからもう一度ここへ行くと、午後11時までライトアップされたスリー・シスターズを見ることができます。)さて、次はシーニック・ワールド(Scenic World)に行きます。世界で最も急勾配の線路を山間の谷に向かって走る電車に乗りましょう。あるいは、ケーブルカーに乗って上空からの素晴らしい眺めを堪能して、それから、2.4kmに及ぶジュラ紀の雨林を散策しましょう。霧や雨でも心配いりません。それもまた美しいものです。パレット・ダイニング(Palette Dining)でディナーやカクテルを楽しみましょう。宿泊は、ビクトリア調のリリアンフェルズ・リゾート&スパ(Lilianfels Resort & Spa)や、古い時代の素敵な雰囲気溢れるハイドロ・マジェスティック(Hydro Majestic)などがおすすめです。
2日目:カトゥーンバからブラックヒースへ
午前
2日目の朝は15分ほどドライブしてブラックヒース(Blackheath)の町に行き、アノニモス(Anonymous)で美味しい朝食をいただきます。ディス・リトル・ピギー・ウィギー(This Little Piggy Wiggy)のお店で、ゴートチーズとトリュフハチミツ、ヨーロッパ風の肉製品、サワードウブレッド、ホームメイドのジャムやレリッシュなどのピクニック用の食材を集めましょう。ビクトリー・シアター・アンティーク・センター&カフェ(Victory Theatre Antique Centre and Café)では、2つのフロアを回ってアンティークを眺めてみてください。ここではランチを食べることもできます。それから、キャンベル・ロードデンドロン・ガーデンズ(Campbell Rhododendron Gardens)に行き、池やシダの茂る低湿地や森の中を散策してみましょう。シャクナゲの花の見ごろは、9月から11月です。または、パルピット・ロック(Pulpit Rock)展望台で、谷を見下ろす素晴らしいパノラマビューを楽しむのもおすすめです。展望台までの道は、ハット・ヒル・ロード(Hat Hill Road)を下る眺めの良いドライブです。ここは崖上のパルピット・ウォーキング・トラック(Pulpit Walking Track)の出発点にもなっています。
午後
丘を下り、美しいメガロン・バレー(Megalong Valley)に入ります。ユーロカ・ホームステッド(Euroka Homestead)では乗馬が体験できます。古い羊毛刈り小屋を通り、なだらかな平原を通り、あらゆる方向から聞こえる鳥たちのさえずりに耳を傾け、砂岩の絶壁の下にある放牧地で草を食べるカンガルーに出会いましょう。この乗馬コースは、カトゥーンバからジェノラン鍾乳洞(Jenolan Caves)まで3日間かけて歩くシックス・フット・トラック(Six Foot Track)コースの一部を通ります。週末には、近くのドライリッジ・エステート(Dryridge Estate)のブドウ園まで乗馬を楽しみ、素晴らしい山の風景の中でワインとチーズを味わうことができます。ブラックヒースまで戻り、今夜の夕食です。アジア料理にヒントを得た薪窯料理のお店、ヒューモ(Fumo)でこの地域の食材堪能しましょう。今夜もまた、リリアンフェルズ・リゾート&スパかハイドロ・マジェスティックで一泊します。
3日目:ブラックヒースからマウント・ウィルソン、ビルピン経由でシドニーへ
午前
今日はマウント・ウィルソン(Mount Wilson)を経由してシドニーに戻ります。この美しい田園都市は、バズ・ラーマン(Baz Luhrmann)監督のハリウッド大作華麗なるギャッツビー(The Great Gatsby)の一部が撮影された場所です。ウィンディリッジ・ガーデン(Windyridge Garden)か、もう少し広いワイルデンスタイン・ガーデンズ(Wildenstein Gardens)まで足を延ばし、珍しい異国の植物の中を歩いてみてください(どちらのロケーションでも、モーニングティーが楽しめます)。そのあとは、ベルズ・ライン・オブ・ロード(Bells Line of Road)を通ってブルー・マウンテンズ植物園マウント・トマー(Blue Mountains Botanic Garden Mount Tomah)まで行き、世界中から集められた冷涼性気候植物を鑑賞しましょう。園内にあるポタジェ(The Potager)は、内緒にしたい素敵なレストラン。ブドウのつるに覆われたテラスと季節の料理が楽しめます。美味しいカフェメニューと忘れられない風景もここで味わえます。
午後
次は、リンゴで有名な小さな町、ビルピン(Bilpin)に立ち寄ります。近づくにつれ、道路のあちらこちらに、採れたてリンゴと地元産ハチミツと書かれた手書きの看板が見え始めるので、すぐにわかります。ローカル・ハーベスト(The Local Harvest)の看板を探してください。波型の小屋の小さな店では、この地域で一番人気のアップルパイや、ここで採れたリンゴを使って毎日作る焼き菓子などを売っています。ビルピン周辺では、1月から6月まで、クルミ、栗、マンダリンオレンジ、アーティチョーク、柿、桃、イチゴやブルーベリーなど、リンゴ以外にもいろいろなフルーツ狩りを楽しむことができます。くれぐれも、手書きの看板を探してください。ここからシドニー中心部までは、90分のドライブで到着ですが、もう少しゆっくりしてみてはいかがでしょう。ビルピンには、山の雨林原生地域が見渡せるラブ・キャビンズ(Love Cabins)をはじめとする、魅力的な宿泊施設がたくさんあります。また、(たぶんご推察のとおり)地産の食材を使った美味しい食事が味わえる場所も揃っています。
あるいは、もう少し内陸部に向かい、ニュー・サウス・ウェールズ州では数少ない、オレンジ(Orange)やマッジー(Mudgee)などの魅力あるワイン産地を訪ねてみるのもおすすめです。